歯牙移植

歯の移植
Thooth Transplantation

歯の移植とは

歯牙移植 歯の移植とは、歯が失われた場所に、自身の余っている歯(親知らずなど)を移植することです。 歯の移植には、自分の歯を利用する『自家歯牙移植』と他人の歯を利用する『他家歯牙移植』の2種類がありますが、通常、移植といえば自家歯牙移植を指します。

移植する歯は不要な親知らずや、噛み合わせに関わっていない小臼歯などです。そして、利用するにはこれらの歯の根の部分が健全な状態で残っている必要があります。歯周病が進行した歯などは適しません。


歯の移植に適応しない場合

抗凝血薬や骨粗鬆症の薬を服用されている方には適応しません。高血圧や糖尿病などの方も注意が必要です。各種疾患をお持ちの方は主治医とよくご相談ください。 各種疾患をお持ちではなくても、骨量が不足し移植が困難であると予想される場合や、移植に利用できる歯がない場合は、インプラントや入れ歯を適用します。


歯の移植のメリット・デメリット

歯の移植のメリット

歯根や歯根膜(歯槽骨に歯を固定する繊維質の組織)などの歯を支える組織を同時に移植できるので、移植する歯の根に健全な歯根膜があれば再び歯槽骨に定着します。つまり、しっかりと歯を固定して機能を回復することができるのです。それにより元来の歯の感覚を取り戻すことができ、新たな骨が形成されます。人工の歯であるインプラントでは、このようなことはありません。 また、ブリッジのように健全な歯を削る必要や、入れ歯のような違和感がなく、しっかりとした噛み合わせをつくりやすくなります。

歯の移植のデメリット

利用する歯は移植の際に抜歯し、同時にその歯を埋入する手術をするので、患者さんの負担が大きくなります。移植後は、安定するまでワイヤーなどで隣の歯に留めたり、糸で歯肉に留めるなどの固定が行われます。固定期間は通常2週間から1ヵ月程度です。 また、予後が不安定なので、インプラントのように確実性を保障することが難しくなります。

歯の移植 - 治療例

親知らずを抜歯し、2つとなりに移植しました。

1. 親知らずの抜歯を行います。

抜歯後の親知らず

抜歯した親知らずを移植します。

6番目の奥歯として移植

抜歯箇所と移植箇所を縫合します。

治療経過

2週間 4ヶ月

被せ物をかぶせます。

形成してセラミックを被せました。
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