予防歯科
Preventive
予防歯科とは
口の中には、たくさんの細菌が常在しています。 それが歯の表面に付着してかたまり、プラークとなります。 日本人が歯を失う理由の70%以上はむし歯と歯周病ですが、最大の原因はこのプラークなのです。
細菌が出す酸に唾液中のカルシウムなどが付着して石のように固まったものが歯石です。 歯石は歯磨きだけでは取り除くができません。 しかし歯磨きをしていれば、細菌の数を減らすことができます。 食後にきちんと歯磨きをうことで、虫歯や歯周病は確実に予防することができるのです。
予防歯科とは、自分で行うセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを組み合わせて、 むし歯や歯周病を予防することです。
ひろた歯科では、適宜、う蝕関連細菌や歯周病菌の検査を行い、リスクの測定をした上で、患者さん個々の予防プランをたてて虫歯・歯周病の予防に努めています。
サリバチェックラボ(唾液検査)
患者さんの唾液から、3種類のう蝕関連細菌を1度に検査することが可能です。この検査で虫歯のなりやすさを測定し、その後の虫歯予防プランの参考にいたします。
・S. mutans菌:虫歯発生に大きく影響している菌
・S. sobrinus菌:虫歯の進行増大に大きく影響している菌
・Lactobacillus菌:二次う蝕に大きく影響している菌
歯周病細菌検査(BML検査)
BML社の高精度の歯周病細菌検査で、歯周病のリスク判定を行うことができます。
歯周ポケットや唾液の中の細菌を採取して、PCR-インベーダー法または、インベーダー法により細菌を定量的に検査します。
歯周病関連菌である、A.actinomycetemcomitans、P.gingivalis、P.intermedia、T.forsythensis、T.denticola、F.nucleatumを検査することができます。
セルフケア
CMなどでよく聞かれる言葉に『プラークコントロール』というものがあります。 むし歯や歯周病の原因となるプラークを減らすためにコントロールすることですが、 歯磨きはプラークコントロールの基本です。 歯科医院で正しい磨き方の指導を受け、歯ブラシだけでなくデンタルフロスや 歯間ブラシなども組み合わてケアしましょう。 1人で十分なケアをするのが難しいお子様の場合は、 大人が磨き残しのチェックをし、仕上げ磨きをしてあげましょう。
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ブラッシング |
ブラッシングとは、歯ブラシなどで歯に付着したプラークを落とすこと、つまり歯磨きです。 ブラッシングは虫歯や歯周病を予防する最も基本的なもので、 プラークコントロールの成果はブラッシングによって左右されるといっても過言ではありません。 毎食後きちんと歯磨きをしているのにむし歯や歯周病になってしまった方は、 『磨いている』だけで『磨けている』のではなかったのかもしれません。
ブラッシングを上手に行うための第一歩は、自分に合う歯ブラシや歯磨き剤を選ぶことです。 最近ではさまざまな種類のものが市販されていますが、 どれを使うか迷ったときは、歯科医院で相談してみましょう。 歯ブラシは力を入れずに持ち、歯と歯肉の境目に歯ブラシを45度の角度で当て、 1本ずつ丁寧にみがいていきます。 歯垢染め出し剤を利用して、磨きにくい部分や磨けていない部分を知ることも大切です。
プロフェッショナルケア
自分でのケアもちろん、歯科医院でケアを併用することでさらなる予防効果が期待できます。 とくに口の中に問題がなくても歯科医院に足を運び、むし歯や歯周病の予防に努めることが大切です。
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クリーニング |
超音波スケーラー(振動で汚れを落とす機械)やハンドスケーラー(手用の器具)を使い、 むし歯や歯周病等の原因となる、プラークや歯石を除去します。
部分的なクリーニングであれば1日で終わりますが、数回に分けて行うこともあります。
歯の表面に付着した汚れはクリーニングだけできれいになりますが、 その汚れだけを取り除く処置なので、もともとの歯の色が変色している場合は、 クリーニングだけで白くなることはありません。
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PMTC |
歯科医師や歯科衛生士が専門的な機械とフッ素入り研磨ジェルを使って行うクリーニングです。
歯の表面から歯と歯肉の境の溝の中(1〜3mmまで)のプラークを取り除くことができ、 さらに、磨き上げられた歯の表面はプラークがつきにくくなります。
むし歯の進行、歯肉炎、歯槽膿漏、口臭、知覚過敏などの抑制や予防に効果があり、 口腔内の健康を維持を目的とした処置といえます。